こんにちは。kakukakuです。
テレビがどんなに進化しても、
映画館のスクリーンで観たい映画って、ありますよね。
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広島市内ではここ数年、映画館が次々に閉館していきました。
郊外型のシネコンはたくさんあるのですが、
街なかの映画文化が、ぽっかりと消えそうになったのです。
なかでも、2008年に惜しまれつつ幕を閉じた東洋座は、
大正時代に生まれ100年の歴史を誇る映画館でした。
昭和30年代の広島・八丁堀界隈の写真には、
トリスの広告看板を掲げた東洋座が堂々と写っています。
突然の閉館で、しばらく空き家になっていた東洋座跡。
そこに、ちょうど1カ月前、「八丁座」がオープンしました。
ワタシが広島でいちばん、いえ、日本一好きと言いたい映画館
「サロンシネマ」の姉妹館です。
しつらいは、江戸時代の芝居小屋をイメージした、和モダンな大人の空間。
そこには、「どんなに不景気でも、芝居小屋に行って憂さを晴らし、
明日も元気に生きようとした、江戸っ子の心意気を見習おう!」
という思いが込められているそうです。
よござんすねー。日本版「ニュー・シネマ・パラダイス」みたい。
エレベーターを降りると出迎えてくれるのは、
時代劇でおなじみ、松の廊下のふすま絵です。
東映京都撮影所で20年前から数々の映画に登場し、
役所広司さん主演の「十三人の刺客」を最後に引退した、
本物のセットを譲り受けたそうです。
ふすま絵をよーく見ると、ありゃ!?破れています。
なんと、映画の撮影中に付いた立ち回りの刀傷だとか。
撮影現場の臨場感が伝わってきますね。
そして、「八丁座」の主役は、ゆったりとした贅沢な座席。
座り心地とデザインにとことんこだわって、
広島のマルニ木工さんが職人技でつくりあげた特注品です。
とにかく座ってみてください。
普通料金なのに、全席がプレミアムですから。
この日、この座席で観た映画は「バーレスク」。
シェールとクリスティーナ・アギレラの歌と踊りに、もう釘づけです!
まるで劇場でショーを観ているような気分でした。
「八丁座」デビューには、おすすめの演目、じゃなくて映画ですよ。
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