こんにちは。kakukakuです。
年末に本棚の整頓をしていて、
久しぶりに読み返してみたくなった本があります。
日本人よりも日本を愛したといわれる明治の文豪、
ラフカディオ・ハーンの名著「日本の面影」です。
のちに、小泉八雲と改名したハーンですが、
来日して最初に英語教師として赴任した松江では、
今も「ヘルン先生」という愛称のほうがおなじみでしょう。
地元の人がHearn(ハーン)の綴りを読み間違えて、
ヘルンと呼んだことがはじまりだそうですが、
本人も気に入っていた呼び名だったとか。
なので、私も親しみをこめて、
ヘルン先生と呼ばせていただきます。
明治27年に出版されたこの本には、
ヘルン先生の感性のフィルターを通して、
日本の素晴らしさが綴られています。
たとえば、自然の美しさについて。
「どうして日本の樹木は、こんなにも美しいのか。
西洋では、梅や桜の木に花が咲いても
驚くほどの光景にはならない。しかしこの国では、
この美しい奇跡に目がくらむばかりだ」
・・・ヘルン先生にこれほどまで感動してもらえたら、
梅や桜もきっと幸せでしょうね。
また、ものづくりについては、
「日本的なものは何かと繊細で、
この上なく美しく、賞讃に値する」と語ったヘルン先生。
小さな図柄のついた紙袋に入った木の箸や、
人力車の男が顔を拭うのに使った雀の絵柄の手ぬぐいなど、
どこにでもある日用品までもが、芸術的だと感動しました。
* * *
私たちが日頃、見過ごしているかもしれない、
身近な自然や身の回りのものに秘められた美しさに、
あらためて気づかせてくれるヘルン先生の言葉の数々。
本棚を整頓したおかげで、眠っていた宝の本と、
再びめぐり逢うことができました。
せっかくですから、これからも折りにふれて、
読み返してみたいと思います。
整理整頓をすると、いいことがあるって本当ですね!