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ききみる日記

傾いた木の先には

こんにちは。kakukakuです。

71年目の8月6日を迎えた広島の街は、今年も暑かったですね。

爆心地からおよそ2kmに位置する比治山に、

一昨年、被爆樹木として認定されたクスノキがあります。

路面電車が行き交う通りから、

広島市現代美術館へ向かう坂道をのぼっていくと、

右手に見える大きな大きな木です。

太い幹は根元から傾き、枝はくねくねと曲がっています。

この木のように傾いている被爆樹木はたくさんあるそうで、

研究者のみなさんが一本一本調べたところ、

その多くが爆心地に向かって傾いていることが分かったとか。

爆風の影響ならば、反対側に傾くのでは?

と思われるかもしれませんが・・・

原爆で傷ついた側の幹は反対側の幹よりも生長が遅いため、

長い年月をかけて徐々に傾いたのではないかと言われています。

71年という時の流れは、あの日を生きぬいた樹木にも、

目に見える影響を与えていたのですね。

幹に取り付けられた被爆樹のプレートも、

かなり傾いています。

夏の風にゆれるクスノキをじっと眺めていたら、

傾いた先に爆心地があることを、

全身で教えてくれているような気がしてきました。

みなさんは、この木の前でどんなことを感じられるでしょうか。

機会があればぜひ、会いに行ってみてください。