こんにちは。kakukakuです。
新しい器と、使い込まれた器。
同じように見えるものでも、どこか違っています。
作者の手から使う人の手に渡り、年月を重ねてきた器たちは、
それぞれの時間と空間をまとっているからでしょうか。
米子市にある鞄と革小物の店「ミントチュチュレザー」で、
原洋一さんの「昨日までの器」展が開催されています。
松江市で40年間、器を焼いてこられた原さんの
これまでの作品を集めた展示会です。
展示されているのは、過去に原さんの器を買い求めた方たちが、
実際に使っているものばかり。
食卓で、居間で、玄関で、自分が愛用している器を、
展示会の間だけ貸してくださっているそうです。
原さんファンの心の広さと、ミントチュチュの川口さんの行動力。
この二つがなければ、実現できなかった企画でしょうね。
なかには、欠けた器に金継ぎが施されているものもあります。
手がけたのは、もちろん作者の原さん。
その金継ぎが模様となって、器に新たな物語を生みだしています。
器は使うもの。ですから、
傷つかないようしまっておいては意味がありませんよね。
ここに集められた、使われ続けている器を一つ一つ眺めていると、
好きだから、大切なものだから、毎日でも使いたい。
そんな持ち主の声が聞こえてくるような気がします。
原洋一さんの「昨日までの器」は3月18日(火)まで。
5月には、松江で五代続く籐職人・長崎誠さんと一緒に
「今日からの器」を開催される予定です。
その展示会では、おふたりの作品を購入できるそうなので、
こちらも楽しみですね。